(患者さまからいただいたご質問)
初めまして。ウェブサイトを拝見し、歯列矯正の件でセカンドオピニオンをいただけたらと思い、ご連絡させていただきました。
現在通っている歯科医院で矯正を勧められ(上の八重歯と下前歯の叢生・正中も合わず)、以前から少々気になっていたこともあり、治療を始めたところです(現在は下の歯8本ぐらいにワイヤーをつけ矯正を始めて2週間過ぎました。上の治療はまだ始まっていません)。
決め手になったのは、非抜歯の部分矯正という点でした。担当医はできるだけ歯を抜かずに治療したい方針です。部分矯正の理由は、奥歯のかみ合わせには問題がないからということです。
ところが、いろいろと勉強をしていくうちに、非抜歯だと口元の突出感が出る場合があると聞き、不安になった次第です。というのも現在もEラインからわずかに口元が出ていることもあり(上下顎前突?出っ歯ではないと思うのですが、Eライン上に下顎がない感じです)、これ以上前に出てしまうのは避けたいのです。
担当医に相談したところ、出来るだけ非抜歯で、隙間を作るのはディスキングで対応する予定とのことでした。ただ、叢生の下の歯はできるだけ中に入れたいが、ディスキングの量が思ったより必要になりそうなので(2ミリぐらいとか)、口元の突出感について不安があるのであれば、下の前 歯を一本抜歯して隙間を作って、形を整えていくことがいいのではと勧められました。
Eラインが整うのであればそれでもいいかとは思ったのですが、上下の歯の数のバランスがとれなくなって、正中が合わなくなる(今もずれてはいるのですが)ことがやはり気になってきてしまったのです。
実際のところ、2ミリの隙間をディスキングで作ることは難しいのでしょうか(最大何ミリまで隙間は作れるのでしょうか)。非抜歯でEラインを整えることは難しいのでしょうか。また、下の前歯を一本抜いて叢生を整えることはよくあることなのでしょうか。その場合の正中が合わなくなることは特に問題ではないのでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、ご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。(N.A 様)
はじめまして、渋谷矯正歯科の東海林 貴大(しょうじ たかひろ)と申します。 このたびはお問い合わせありがとうございます。
凸凹の量にもよりますが非抜歯でディスキング対応で方向性は正しいと思われます。
まず、ディスキングについてですが1本当たり0.5ミリから1ミリは作れます。したがって歯と歯の間に2ミリの隙間を作るのは問題ありませんので、今の状態よりも強く口元がでることは考えにくいです。ただし、今の口元が気になっていて、口元を改善させたいということであれば抜歯の必要性もあるかもしれません。
一方で、下の歯1本を抜いて叢生を整えることはあまり、ありません。一般的には左右の小臼歯を抜くことが多く、理由としては、正中があわなくなることもありますが 前歯1本だけを抜いた場合、上下前歯のサイズバランスが悪くなってしまいます。また、奥歯が理想的な位置の場合、下の前歯だけを抜いてしまっては出っ歯になってしまいます。
下の前歯が先天的にないなどの場合は下の前歯3本でかませることはありますが、N.A様の場合は中途半端になってしまう印象を受けます。実際にお口の中を拝見させていただいたわけではないので推測になり間違っていることもあるかもしれませんがご了承ください。
口元が突出している原因と健康への弊害、それを矯正治療で改善するにはどのような方法を用いるのかを詳しく解説しております!