投稿日:2024.11.7
歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔しないためにチェックすること4選
みなさん、こんにちは。渋谷矯正歯科です(^-^)
日本人の不正咬合の割合は60%を超えており、歯並びの差はありますが、2人に1人以上は歯並びや噛み合わせに問題を抱えていることがわかっています。
しかしこんなにも不正咬合と診断されていても、実際に治療経験がある方は7.7%しかいません。
矯正治療を検討している方は約30%と言われていますが、日本人は矯正治療に対して「矯正装置が目立つ」「痛みがある」などとネガティブなイメージを持っている方が多いので、治療へのハードルは高いようです。
歯並びを整えることは見た目の変化はもちろんのこと、身体のバランスも整い、全身の健康にも繋がります。
そのためネガティブなイメージを払拭して矯正治療を行うと、治療終了後には新しい自分に出会えます。
しかし残念なことに、矯正治療を行ったことを後悔する方も中にはいらっしゃいます。
歯医者選びを間違ったことや、治療期間が延びた、理想通りに完成しなかった場合などに「しなければよかった。」と感じる方が多いです。
予め要点を押さえておくと後悔するリスクは予防できると思いますので、みなさんが「歯列矯正をしてよかった。」と思えるように、矯正治療を検討している方は是非参考にしてみてください。
目次
不正咬合について
不正咬合とは、歯並びや骨格に問題があり、噛み合わせに異常が生じている状態のことです。
不正咬合の種類は多い順番から以下の通りです。
- 44.3%:叢生(ガタガタに生えている)
- 12.9%:上顎前突(出っ歯)
- 12.4%:空隙(歯と歯の間が空いている)
- 5.7%:開咬(奥歯で噛むと上下の前歯が噛み合わない)
- 4.8%:過蓋咬合(噛み合わせが深い)
- 2.4%:反対咬合(受け口)
全体的に不正咬合の割合が増加していますが、昔から1番多い種類は叢生です。
理由の1つとしては現代の日本人は食べ物の影響で顎の成長が不十分だからです。
そのため乳歯よりも1.5 倍も大きい永久歯が小さい顎には綺麗に収まらず、ガタガタに生えてしまうのです。
さらに幼少期から長期間の指しゃぶりや口呼吸、舌で押したり頬杖などの習慣が不正咬合を引き起こす可能性があります。
歯並びは遺伝と思っている方が多いと思いますが、意外と3割程度にしかないのです。
不正咬合の種類によって原因や症状は異なりますが、どの種類であっても良い事ではありません。
なるべく早い段階で改善することが、ご自身の身体を守ることに繋がります。
不正咬合によるリスク
不正咬合の場合、歯並びや噛み合わせが乱れるので、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
見た目が気になる
歯並びが悪いと見た目のコンプレックスを感じやすくなります。
歯列矯正を希望するほとんどの方は、見た目の改善を求めています。
歯並びにコンプレックスを抱くと、口元を手やマスクで隠す癖がついたり、ネガティブになっていくことも少なくありません。
歯列矯正で歯並びが綺麗になると、ガラっと印象が変わります。
清潔感も上がり、自分に自信が付くきっかけになるでしょう。
虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが前後していたり重なっていると、食べ物が詰まりやすい部位や歯ブラシが当たりにくい部分があります。
そのため磨き残しが多く、虫歯や歯周病に罹患するリスクが高いです。
また歯並びによっては口が閉じにくく、口呼吸や口が常に開いている習慣があると、口腔内が乾燥し、細菌が増殖しやすくなります。
虫歯や歯周病の可能性が高くなるほか、口臭の原因にもなります。
肩こりや頭痛など不調を起こしやすい
噛み合わせが悪いと一部の歯や顎に負担がかかり、顎関節症を引き起こしやすくなります。
顎や筋肉のバランスが崩れてくると、口の開閉時の違和感や痛み、頭痛や肩こりの症状が現れます。
さらにひどくなると、全身のバランスも悪くなるので姿勢が悪くなることや、腰痛などの不調に繋がります。
重症になると噛み合わせを改善しても、身体の不調は改善しないこともあるので、症状が出る前に矯正治療で顎や筋肉のバランスを整えることが効果的です。
食べ物をうまく噛めない
不正咬合は上下の歯が上手く噛み合わないので、食べ物をしっかり噛めない「咀嚼障害」を引き起こす可能性があります。
正しい咀嚼は左右どちらかに偏らず、左右で10回ずつ噛んで、さらに両方で10回噛む必要があります。
この間に把持、剪断、圧断、臼磨のサイクルで咀嚼運動が行われます。
しかし噛み合わせが悪いと咀嚼運動のどこかに異常が生じ、食べ物がうまく噛めずに飲み込んでしまう事になります。
「噛む」ことは唾液の分泌量の増加や、脳に刺激が伝わるので満腹感が得られ、認知力や集中力が高くなり、頭の回転も速くなります。
健康で楽しく過ごすためには「噛む」という動作はとても重要です。
病気になりやすい
しっかり噛んで食べないと大きな塊のまま胃に送られるため、消化器官に負担がかかり、消化不良を起こす可能性があります。
嘔吐や下痢、胃痛や胃もたれなどの胃の不調を引き起こします。
また必要な栄養素が吸収されにくいので、体重の減少や全身の倦怠感、風邪を引きやすくなるなど体調が悪くなりやすいです。
こんなにも不正咬合のリスクがある中で、歯列矯正を行い後悔するという事があるのでしょうか。
歯列矯正で後悔しないためのポイント4選
歯列矯正後はメリットの方が多いですが、矯正期間中はデメリットが多くなってしまいます。
そのため、やらなきゃよかったと感じる方もいるでしょう。
治療中や治療後のリスクを理解した上で治療を開始しないと、トラブルの原因になるので、しっかりと説明を受けることは重要になってきます。
歯列矯正で後悔しないポイントは以下の通りです。
矯正期間中のデメリットを理解する
まずは矯正治療をするにあたって、どのような症状が起きるのか理解しておかないと、思ってもみなかった事が起こると誰でも嫌になります。
そのリスクを回避するために、治療中のデメリットは理解しておきましょう。
- 歯を動かすのに痛みを感じる
- 治療期間が長く、全体矯正の平均は2~3年かかる
- 終了後も後戻り防止のために保定期間がある
- ワイヤー矯正の場合、歯磨きがしにくいので虫歯や歯周病になりやすい
- 矯正装置に慣れるまで発音がしにくい
治療後のリスクを理解しておく
歯根吸収
治療後は歯並びが綺麗に並び、噛み合わせも改善されていますが歯根吸収を生じる可能性があります。
歯根吸収は歯を動かす際に物理的な力で移動させていくので、歯に負担がかかり、歯根が治療前より短くなってしまいます。
歯根吸収の平均的な量は2.5㎜以内で、ほとんどの方は自覚症状がなく、問題がない場合が多いです。
しかし稀に4㎜を超えるケースも存在し、重症の歯根吸収が生じる可能性もあります。
しかし重度の場合でも、歯は不安定になりますが、直接的な原因で歯が抜け落ちる可能性は低いようです。
▶︎歯根吸収についてはこちらのブログ記事でも解説しています
歯肉退縮
歯列矯正を行うと、治療前と比較して歯茎が下がることや、歯と歯の間の隙間が大きくなったと感じることがあります。
もともと日本人は歯肉と歯を支える骨(歯槽骨)が薄いので、歯列矯正で歯や歯槽骨に負担をかけると歯茎が下がりやすいです。
女性は特に薄い傾向があるので、歯肉退縮のリスクがあります。
さらに歯並びが凸凹や重なったりしていると、歯茎が盛り上がりやすいです。
しかし治療後は歯並びが整うことで歯茎が引き締まり、以前より下がったように感じることもあるでしょう。
歯茎が必要以上に下がると歯がしみたり、虫歯になりやすくなります。
また歯周病の既往歴がある方は、歯と歯の隙間が黒く見える「ブラックトライアングル」といわれる状態になるリスクが高くなります。
過度のブラッシング力は歯肉退縮の原因になるので、優しく磨くように心掛けて下さい。
自分に合った歯医者選び
歯列矯正を開始すると3~6週間ほどに1回通う必要があります。
矯正歯科選びを間違えると通院しなくなる可能性があるので、無理せずご自身に合った歯医者を探すことが失敗を防げます。
- 通える日時で診療している
- 会社やご自宅から通いやすい距離
- 医院やスタッフの雰囲気
- 丁寧に説明をしてくれて、コミュニケーションが取れる。
- 予約がとりやすい
指示を守り計画通りに治療を進める
治療期間が長引くと、治療へのモチベーションが下がってしまう原因になります。
医師の指示を守ることはとても重要です。
ワイヤー矯正は固定式なので、月に1回の通院日を守っていれば、基本的には計画通りに進みます。
しかし治療途中に歯の移動を助けるための「顎間ゴム」など使用する場合は、毎日ご自身で付け替える必要があるので、サボらずに行うことが鍵となります。
マウスピース型矯正の場合、取り外しができますが全て自己管理になります。
そのため1日20時間以上の装着と、新しいマウスピースへの交換を全て自分でしないといけません。
装着時間が短い場合や、マウスピースの交換を忘れてしまうと計画通りに進まず、長引く原因になります。
まとめ
歯列矯正は大切なお金と時間をかけて行うので、失敗や後悔する結果にはならないように、しっかり調べて納得した上で開始するようにしましょう。
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