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ブログ

投稿日:2021.11.15

3次元シミュレーション

こんにちは、渋谷矯正歯科の東海林です。

渋谷矯正歯科では、すべての患者さんの診断時に3次元シミュレーションを行っています。Motion viewというソフトウェアを使用しています、このソフトはアメリカ矯正学会に参加したときに色々なソフトを試してみて使いやすさや価格などのバランスから決めましたがめちゃくちゃ活躍してくれています。

テネシー州のチャタヌーガという田舎町にある会社なのですが数年前に一度、訪問してセミナーをうけ改善して欲しい点や今後についても、たくさん話してきました。

おかげで、本当に大活躍でこのソフトなくして治療計画や治療をおこなうことは、考えられないくらいです。

アメリカの田舎町に行く機会はなかなかなくて、アメリカ映画の荒野を走って行ったのでとても、良い思い出になりました

 

初診の状態をi-tero という3次元スキャナーの器械で口腔内の状態を3次元データ化していきます。早い歯科衛生士だと5分くらいで、上下顎すべてのデータをとってしまいます。

また、歯型をとらないでも、3次元データが取れるので嘔吐反射がある方でも大丈夫です。

その後に、CT、口腔内写真、顔面写真、レントゲン写真などの様々なデータから治療計画を立てます、そしていよいよ歯を動かしていきます。

部分矯正で行った場合、抜歯した場合と非抜歯の場合、抜歯であればどの部位を抜歯すると移動量がどの程度違うのか、など色々なシミュレーションを行い、治療計画の決定をしていきます。

自分が矯正の医局時代は、セットアップ模型という石膏模型をのこぎりで一本づつ切り、それをワックスの上に並べて治療計画、一つ事に何個も何個も予測用の模型を作って治療計画を検討していました。深夜遅くまで作り続けていたのを覚えています。

今は、すぐにコピー&ペーストできるので夢のような時代です。うらやましい。笑

 

患者さんの希望と矯正学的な理想的なゴールの両方のデータをお見せして、どのような治療を行っていくのかのすり合わせを、徹底的に患者さんと話し合います。

歯並びは、見えるとこと以外にも問題があることが多いこので、納得してもらいやすいです。

3次元シミュレーションの優れている点は0.1ミリ単位で移動量X、Y,Z軸でわかり、治療計画が明確になること、また、患者さんとのゴールの共有などのすり合わせを行えることです。この移動量で補助的に使う装置をきめることにもなります。

実際にはわれわれ矯正医もゴールが明確になっていると安心して治療を行えます。

治療計画を決定し、実際に治療を行うことになった場合には、このシミュレーションをベースにオーバーコレクションという、予測される反作用を打ち消すような動きをいれて、いきます、オーバーコレクションは、舌側矯正では特に重要になります。

 

すべての準備が整って、いよいよ3次元プリンターにて造形をおこないます。

この造形モデルから、舌側矯正の装置ができていくことになるのです。

 

次回は3次元造形から装置製作のお話をしていきます。

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