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ブログ

投稿日:2022.12.11

唾液の作用について

みなさんこんにちは(^^)/
東京都渋谷区にある矯正歯科、「渋谷矯正歯科」です!
当院のブログをいつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は「唾液」について詳しくお話しさせていただきます。

皆さんは唾液の作用をご存知でしょうか?
お口の中にある液体、それが唾液です。
唾液は、24時間常に口の中で分泌されています。
じつは、知らず知らずのうちに様々な役割を果たし、私たちの体を守ってくれています。
皆さまに唾液の働きの凄さを知ってほしいので、今回もぜひ最後までご覧ください。

唾液はどこから出てくる?

お口の中には唾液を分泌する唾液腺があります。
唾液腺には大唾液腺と小唾液腺があり、特に三箇所ある大唾液腺からたくさんの唾液が分泌されています。
大唾液腺は、耳下腺、顎下腺、舌下腺の三箇所で、文字の通り、耳の下、顎の下、舌の下の場所です。
年齢、性別、身体状況によって唾液の分泌量には個人差がありますが、
一般的に健康な成人では1日に約1〜1.5ℓほど出されると言われています。
食事中には分泌量が増え、睡眠中は分泌量が減少すると言われております。
よく、寝ている時に口が乾きやすくなるのはこのためです。
また、自律神経の影響を受けるため、緊張状態になると口の中が渇いたり、酸っぱいものを想像すると唾液が出てきたりします。

唾液に備わる6つの作用

唾液のイラスト

①自浄作用

唾液の自浄作用とは、口の中の食べかすや細菌を常に洗い流してくれる洗浄作用のことです。
汚れやプラークがお口の中にとどまることを防いでくれるので、お口の中が清潔に保たれ、
虫歯や歯周病、口臭の予防をしてくれます。

②抗菌作用(有効成分:リゾチーム、ラクトフェリン、免疫グロブリン)

唾液の中には抗菌成分が10種類も含まれており、口の中の細菌やウイルスの増殖を防いでくれます。
口の中は、呼吸や飲食などで常に細菌が侵入しやすく、増殖しやすい環境です。
唾液の抗菌作用の働きで、お口の中の細菌を減らすことができるため、虫歯や歯周病を予防できます。

③再石灰化作用(有効成分:カリウム、リン酸)

口の中が酸性に偏ると、歯の表面のエナメル質が溶けて白くなります。
歯が溶ける脱灰が進行することで、虫歯になってしまいます。
唾液の成分には、再石灰化を促すカリウムやリンが含まれており、
脱灰を起こしたエナメル質を修復し元の状態に戻そうとしてくれる作用があり、虫歯予防の作用があります。

④消化作用(有効成分:アミラーゼ)

唾液の中にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。
アミラーゼは主にデンプンを分解し、食べた物の消化を助けてくれる働きがあります。
デンプンはお米やパンなどの炭水化物(糖質)に多く含まれています。
唾液の消化作用の働きのおかげで、胃や腸の負担を減らすことができます。
「よく噛んで食べると体に良い」という教えには、噛んで食べ物を小さくして消化をしやすくすることと、
唾液の消化作用の効率がよくなる一石二鳥のメリットがあります。

⑤潤滑・保護作用(有効成分:ムチン、上皮細胞成長因子)

唾液の潤滑・保護作用には、お口の中の粘膜の傷や炎症を保護してくれる作用や、傷ができた粘膜を修復してくれる作用があります。
粘膜や歯ぐきは乾燥すると炎症が起こりやすいため、とても大切な役割です。
舌や頬の粘膜のような柔らかい組織(軟組織)が乾燥すると、歯などの硬い組織(硬組織)に擦れて傷ができやすくなります。
また、食べ物を飲み込む時に唾液が少ないと飲みこみ(嚥下)がしづらくなることもあります。

⑥緩衝作用

飲食した後のお口の中はphが酸性に傾き、虫歯が進行しやすい状態になります。
酸性に傾いたphを中和する緩衝作用が、お口の中の虫歯になりにくい環境を作ってくれます。
虫歯菌(ストレプトコッカス・ミュータンス菌)は歯の表面に残った糖分を取り込み増殖します。
さらに増殖したミュータンス菌は乳酸を作り出し、歯の表面のphを酸性にすることで、
歯の表面のエナメル質を溶かし、虫歯になってしまうのです。

唾液分泌が低下するリスクとは?

口元に手を当てる女性

①虫歯になりやすくなる

唾液の分泌が減少すると、自浄作用、抗菌作用、緩衝作用が低下する影響でお口の中の汚れが残りやすくなり、
細菌が増殖してphが酸性に傾きやすくなります。
また、歯の表面が脱灰した部分を修復してくれる再石灰化作用も低下してしまいます。

②歯周病になりやすくなる

唾液の抗菌作用には、虫歯菌、歯周病菌などの菌が活発になることを抑制し、コントロールする作用があります。
唾液が減少すると虫歯だけでなく、歯周病のリスクも高くなります。

③口臭が強くなる

お口の中が乾燥すると細菌が増殖するため、口臭が強くなる原因になります。
唾液の自浄作用や抗菌作用が細菌の増殖を防ぎ、口臭を予防してくれているからです。

④粘膜保護作用の低下による影響

・ 義歯(入れ歯)の不適合

吸着させる力が弱くなるため、入れ歯が外れやすくなります。
また、入れ歯の不適合で口の中に傷ができることもあります。

・ 舌や粘膜の障害

潤滑・保護作用が低下するため、舌や粘膜に傷や口内炎ができやすくなります。
また、傷の修復もしにくくなります。

・ 嚥下障害

唾液の潤滑作用が低下するため、食べ物を滑らかに飲み込みにくくなります。
のどや食道に傷ができたり、むせやすくなることもあります。

・ 味覚障害

舌表面にある味蕾が味覚を感知していますが、口の中が乾燥すると、食べ物の味を感知する働きが悪くなり、
味が感じにくくなるなどの味覚を妨げてしまいます。

・ 発音障害

潤滑・保護作用が低下するため、発音や滑舌が悪く会話がしにくくなります。

即効性がある唾液腺マッサージ

唾液腺マッサージのイラスト

唾液の分泌が低下すると、お口の中だけでなく体や、日常生活にも様々な悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
唾液の分泌量が少ないと感じる場合には、唾液腺マッサージをすることで、唾液分泌を促すことができます。
耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つの大唾液腺をマッサージで刺激します。
即効性があるため、口の乾燥を感じる時は、唾液腺マッサージを取り入れることがお勧めです。
唾液腺マッサージの仕方を知りたい方は、お気軽にスタッフまでお尋ねください。

口の中の乾燥チェックリスト

下記のチェック項目が多いと唾液の分泌が低下している可能性があるため、要注意です。
チェックリストで確認してみましょう。

  • ・口の中が乾いている
  • ・口臭がある
  • ・唾液がネバネバしている
  • ・乾燥して会話がしづらい
  • ・傷や口内炎ができやすい
  • ・口呼吸してしまう
  • ・鼻詰まりがある
  • ・食べ物が飲み込み辛い
  • ・ストレスを感じやすい

まとめ

毎日を健康に過ごすために、唾液の作用はとても大切です。
食事を美味しく感じたり、会話がしやすいなど、日常生活でも重要な役割を担っています。
矯正歯科では、口呼吸をする方も多いのでドライマウスの患者様も多くいらっしゃいます。
口が乾いてしまう原因として、鼻詰まりが無いかどうかも注意が必要です。
また、自律神経が影響するため日々のストレスからも口が乾いてしまうことがあります。
「口が乾く」「ネバネバする」「口臭がある」と感じた時は唾液が少なくなっているサインかもしれません。
放っておくと、お口の中の環境が悪化しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高くなってしまいます。

口を乾きにくくするためには、上記でご紹介した唾液腺マッサージをしたり、
適度な水分の補給で口の中を潤わせたり、食事をよく噛んで食べたりするようにしましょう。
また、歯科医院には口の中の保湿を補助する保湿ケア製品もあります。
口の渇きが気になる時はいつでもご相談ください。

最後に、矯正治療を検討されている方は、是非一度、無料カウンセリングにてご相談ください☆
また、カウンセリングの前に、治療内容についてもご確認いただいていると、
カウンセリング当日にお話ししやすいかもしれません。
ご連絡・ご予約お待ちしております(^_-)-☆
最後までご覧いただきありがとうございました。

スタッフのつぶやき

歯科衛生士、根本です。
私事ですが先月、日本矯正歯科学会の「認定歯科衛生士」という資格を取得いたしました!
渋谷矯正歯科に入社する前からずっとこの資格取得を目指しており、
4年目になり資格申請資格を得て取得することができ、とても嬉しく思います!☺️
これからも、当院に通ってくだる患者様皆さまに信頼のある・安心して通える場所になるよう、
知識を身に付け、日々精進して参ります。よろしくお願いいたします!
それでは、12月に入り寒さも本格的になってきましたので、皆様も風邪をひかないようお気をつけください(^^♪

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