投稿日:2025.4.18
歯並びの治療に保険は適用できるの?
こんにちは!
渋谷矯正歯科です。
歯並びの治療といえば、高額なイメージがあり、「保険適用できるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
確かに、歯並び治療は自由診療となるケースが多く、全額自己負担となる場合が一般的です。
しかし、顎の骨格に問題があったり、特定の疾患が原因で歯並びが悪くなっている場合は、健康保険が適用されるケースもあります。
この記事では、歯並び治療における保険適用の範囲や費用、注意点などを詳しく解説していきます。
目次
こんな場合は保険適用!知っておきたい4つのケース
通常、歯列矯正は「審美目的」と見なされるため、健康保険の適用外となることがほとんどです。
しかし、以下のような特定の条件を満たす場合には、保険が適用されることがあります。
1. 厚生労働大臣が定める特定の症例
厚生労働省が定める特定の疾患や症状に当てはまる場合は、保険適用となる可能性があります。
・厚生労働大臣が定める先天性疾患による咬合異常の治療
口唇口蓋裂など、生まれつき顎や歯に異常がある場合が該当します。
・前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常の治療
永久歯が正常に生えてこない「埋伏歯」が原因で、噛み合わせに問題が生じている場合などです。
・顎変形症(顎離断等の手術を必要とする場合)の手術前後の矯正歯科治療
上下の顎の骨格にズレがあり、外科手術が必要な「顎変形症」の治療も、保険適用の対象となります。
これらの症例は、単に歯並びが悪いというだけでなく、健康上の問題改善のために治療が必要と認められる場合に限り、保険適用となります。
2. 顎の骨格に問題がある「顎変形症」
上下の顎の骨格にズレが生じる「顎変形症」は、不正咬合の中でも、特に健康面に大きな影響を与える可能性があります。
顎変形症が原因で起こる問題
- ・噛み合わせが悪く、食べ物をうまく噛めない
- ・発音しづらい
- ・顎関節症のリスクが高まる
- ・顔のゆがみ、顎の痛み
- ・口呼吸になりやすい
- ・いびき、睡眠時無呼吸症候群のリスク
顎変形症の治療は、歯列矯正と外科手術を組み合わせる場合が多く、その場合は健康保険が適用されます。
3. 生まれつきの骨格や歯の異常「先天性疾患による歯列矯正」
生まれつき顎や歯に異常がある「先天性疾患」が原因で歯列矯正が必要な場合も、保険適用となる可能性があります。
保険適用が検討される先天性疾患の例
- ・口唇口蓋裂
- ・ダウン症候群
- ・ゴールデンハー症候群
- ・ピエール・ロバン症候群
これらの疾患は、顎や顔面の骨格形成に影響を与えることが多く、歯並びや噛み合わせにも問題が生じやすいという特徴があります。
4. 事故や怪我による「外傷性の歯列矯正」
事故や外傷によって歯並びが大きく崩れてしまった場合も、医師が必要と判断すれば、健康保険が適用されることがあります。
例えば、転倒や交通事故などが原因で歯が折れたり、抜けたり、顎の骨を骨折したりした場合などが考えられます。
保険適用外の矯正治療と費用は?
残念ながら、一般的な歯列矯正は「審美目的」とみなされ、保険適用外となるケースがほとんどです。
つまり、歯並びが気になる、見た目を美しくしたいといった理由だけでは、保険は適用されません。
一般的な矯正治療の費用相場(保険適用外)
矯正治療の費用は、使用する装置の種類や治療期間、治療を行う歯科医院によって大きく異なります。
一般的な費用相場は、下記の通りです。
- ・ワイヤー矯正:80万〜150万円
- ・マウスピース型矯正:50万〜100万円
- ・裏側矯正(舌側矯正):100万〜200万円
矯正治療にかかる費用の相場を参考にしつつ、自分にあった治療を選択することが大切です。
保険適用外でも大丈夫!費用を抑える3つの方法
「保険適用外だと費用が心配…」
そんな方もご安心ください。
保険適用外の場合でも、費用負担を軽減する方法があります。
1. 医療費控除を活用する
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告を行うことで、所得税の一部が還付される制度です。
歯科矯正治療は、医療費控除の対象となる場合があります。
医療費控除を受けるためには、医療費の領収書が必要となりますので、大切に保管しておきましょう。
2. 分割払いやデンタルローンを利用する
多くの歯科医院では、高額になりがちな矯正治療の費用負担を軽減するため、分割払い やデンタルローンといった支払い方法を用意しています。
月々無理のない金額で支払いができるため、経済的な負担を軽減できます。
歯科医院によって、分割払いの回数や金利などが異なりますので、事前に確認しておきましょう。
当院のデンタルローンについてはこちら>>>
3. 矯正歯科のカウンセリングを活用する
矯正歯科の多くは、カウンセリングを実施しています。
複数の医院でカウンセリングを受け、治療方針や費用を比較検討することで、自分に合った治療法を見つけ出すことが大切です。
カウンセリングでは、治療期間や治療後のメンテナンスなど、事前に不安点や疑問点を聞くことができます。
治療を始める前に、疑問を解消できる機会です。気になることは何でも質問してみましょう。
当院のカウンセリングの詳細はこちら>>>
自分に合った矯正治療を見つけよう
矯正治療には、様々な方法があり、それぞれに特徴があります。
ここでは、代表的な矯正治療法と、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
1. ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を取り付け、ワイヤーを通して歯を動かしていく方法です。
メリット
- ・費用が比較的安い
- ・様々な症例に対応できる
デメリット
- ・装置が目立ちやすい
- ・食べ物などが挟まりやすい
- ・歯磨きがしにくい
2. マウスピース型矯正
透明なマウスピース型の装置を装着して歯を動かしていく方法です。
メリット
- ・装置が目立ちにくい
- ・取り外し可能なので、食事や歯磨きがしやすい
デメリット
- ・適用できる症例が限られる
- ・費用が比較的高い
- ・装置の装着時間を守らないと効果が出にくい
3. 裏側矯正(舌側矯正)
歯の裏側に装置を装着するため、外側から見ても装置が見えにくいという特徴があります。
メリット
- ・装置が目立ちにくい
デメリット
- ・費用が比較的高い傾向
- ・治療期間が長くなる場合がある
- ・発音しづらい場合がある
- ・歯磨きがしにくい
矯正治療を受ける上での注意点
矯正治療は美しい歯並びを手に入れる手段ですが、いくつか注意が必要です。
治療は1年半〜3年かかることが多く、根気強く続ける必要があります。
治療中は1〜2ヶ月ごとの定期的な通院も欠かせません。
さらに、装置の破損を防ぐために硬い食べ物を避け、正しい歯磨きを習慣化しましょう。
また、舌の位置や口呼吸を改善することも大切となってきます。
これらの点を理解し、治療を続けることで最大限の治療効果を得られるのです。
信頼できる歯科医院選びが重要
矯正治療は、長期間にわたる治療となるため、信頼できる歯科医院を選ぶことが非常に重要です。
歯科医院選びのチェックポイント
① 矯正歯科専門医が在籍しているか
専門的な知識と技術を持った医師を選ぶことが大切です。
② 過去の治療実績や口コミを確認する
ホームページなどで治療例を確認したり、口コミサイトを参考にしたりしてみましょう。
③ カウンセリングがあるか
治療方針や費用をはじめ、事前に疑問点や不安点についても、しっかり質問に答えてくれるかを確認しましょう。
④ 保証制度があるか(治療後のフォローアップの有無)
治療後の後戻りなどに対応してくれる保証制度があるかどうかも、確認しておきましょう。
まとめ
歯並びの治療に保険が適用されるのは、厚生労働省が定める特定の疾患や症状、外科手術を伴う場合に限られます。
一般的な審美的な目的での矯正治療は、基本的に保険適用外です。
しかし、医療費控除や分割払いなどを活用することで、費用負担を抑えることは可能です。
まずは、矯正歯科専門の歯科医院でカウンセリングを受け、保険適用の可能性や費用について詳しく相談してみることが第一歩です。
あなたに最適な矯正治療を見つけ、健康的で美しい歯並びを手に入れましょう。
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