投稿日:2025.4.4
歯並びを1本だけ矯正することはできますか?
みなさん、こんにちは。
渋谷矯正歯科です。
歯並びは「個性」と捉えられるほど、本当に人それぞれですよね。
近年では綺麗に並んでいる方の方が少なく、歯並びや噛み合わせに問題がある方が6割と言われています。
その中には、前歯が1本だけ前後にズレていたり、重なっていたり軽度な場合もあるでしょう。
このように歯並びの症状が軽い場合は、治療期間が短い可能性が高いので、周囲から気付かれずに治すことができます。
今回は1本だけを治療したい方への治療方法を説明していきますので、是非参考にしてください。
目次
歯並びを1本だけ治す方法
歯並びが1本だけ気になる場合、治療は部分的に行うことで改善できる可能性があります。
部分的な治療方法を紹介していきます。
部分矯正
歯列矯正には歯を全体的に動かし、歯並びと噛み合わせを調整していく「全体矯正」と、前歯だけや一部分に限局して歯並びを整える「部分矯正」があります。
後者の部分矯正は気になる前歯だけを治療することができるので、1本だけ歯並びを治したい場合に適しています。
部分矯正の中でも種類があり、ワイヤー装置の表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース型矯正があるので、ライフスタイルに応じて選ぶことができます。
裏側矯正(舌側矯正)やマウスピース型矯正で治療すると、周囲に気付かれることなく歯並びを整えることができるでしょう。
表側矯正でもメタルの装置だけではなく、目立ちにくい白色のワイヤーや透明なブラケットも存在します。
しかし取り扱っていない医院もあるので、ご希望の場合は医院へ確認しておくとスムーズに話が進むでしょう。
部分矯正のメリット・デメリット
<部分矯正のメリット>
1)治療期間が短い
全体矯正の治療期間は2~3年が平均になりますが、部分矯正は数ヵ月~1年半程度の短期間で完了することが多いです。
矯正装置の装着期間も短いので、装置への抵抗がある方も少しの我慢で綺麗な歯並びが手に入ります。
治療の効果も感じやすいので、モチベーションにも繋がります。
2)治療費を抑えられる
費用は歯並びの状態によって異なりますが、全体矯正と比較すると確実に安くなります。
全体矯正の費用相場は約100万円前後ですが、部分矯正の場合は約30~60万円なので、かなり低く抑えることができます。
部分的な矯正なので使用する装置が少ないことや、治療期間が短いことが理由として挙げられます。
3)痛みが少ない
全体矯正は全ての歯に矯正力が加わるため、全体的に歯が浮いた感じや痛みが出ます。
しかし部分矯正は一部分だけの歯を動かし、また歯の移動距離や治療期間も短いため、痛みのレベルは少なくなるでしょう。
4)気軽に始めやすい
歯列矯正と言えば高額治療や長期間の治療という点が、治療へのハードルが高くなっています。
しかし部分矯正なら歯列矯正への懸念点が少し和らぐので、治療への一歩が踏み出しやすいです。
気になる部分だけ治療ができるので、気軽に始めやすくなります。
<部分矯正のデメリット>
1)対応できない症例がある
歯を動かす本数や距離が多いと部分矯正の範囲では対応が難しいです。
骨格に問題がある場合や、歯並びのズレが大きい場合、スペースを確保するために抜歯が必要な場合は全体矯正、または外科手術での治療になります。
部分矯正は比較的軽度な症例に対応しており、軽度の叢生や軽度の出っ歯、すきっ歯などの症例は治療できる可能性が高いです。
2)噛み合わせは調整できない
部分矯正では歯並びに問題がある部分だけを矯正するので、歯を全体的に動かすことはできません。
そのため噛み合わせを調整することはできないので、歯並びの乱れは軽度でも噛み合わせが悪い場合は全体矯正が必要になります。
噛み合わせは全身の健康に影響するので、見た目だけを整えるのではなく、根本的に改善することをおすすめします。
3)歯を削ることがある
ズレている歯が綺麗に歯列に収まらない場合、スペースを作るために歯の両側を削ることがあります。
「ディスキング(IPR )」「スライス」などと呼ばれている方法で、歯の側面のエナメル質を0.25~0.5㎜程度削り、抜歯をせずにスペースを確保するやり方です。
削る量は薄いので痛みや知覚過敏の心配はないですが、必要以上にエナメル質を削ってしまうと歯の神経が過敏になり、冷たい物や熱い物でしみやすくなります。
削ってしまうと歯は元に戻らないので、歯科医師と相談して決断しましょう。
4)完璧な仕上がりにならない可能性もある
部分矯正では歯を動かす距離や方向には制限があるので、理想通りの仕上がりにならない可能性もあります。
矯正治療前に完了後の歯並びをシミュレーションできるので、部分矯正で完璧な歯並びにならない場合は全体矯正が良いでしょう。
部分矯正の種類
部分矯正の中でも種類があり、ご自身に合った方法を選択することができます。
ここでは4種類紹介していきますが、歯科医院によっては取り扱っていない場合もあるので、事前に確認してください。
1)表側矯正
表側矯正は最も一般的なワイヤー矯正で、歯の表面に矯正装置のワイヤーとブラケットを固定して歯を並べていく方法です。
比較的費用が安くデメリットが少ない治療方法ですが、矯正装置が目立つことが懸念点に挙げられます。
2)裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正はワイヤー矯正ですが、歯の裏側に装置を固定します。
そのため正面からは装置が見えないので、治療中の精神的ストレスがなく進めることができます。
しかし裏側に装置があることで慣れるまでは違和感があり、発音しにくい場合があります。
さらに装置が特殊なことや、医師に高度な技術が必要なことから、費用が表側矯正よりも高くなります。
3)ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は目立ちやすい上顎が裏側矯正、唇で隠れがちな下顎が表側矯正を組み合わせるワイヤー矯正です。
表側矯正よりも目立ちにくく、裏側矯正よりも費用を抑えることができます。
4)マウスピース型矯正
マウスピース型矯正はマウスピースを装着し、約2週間毎に新しいマウスピースに交換しながら歯を動かしていく方法です。
マウスピースは薄くて透明であるため審美性に優れており、取り外すことができるので、お食事も歯磨きも通常通りに行えます。
しかし20時間以上装着する必要があるので、装着時間が短いと治療期間が延びてしまいます。
自分で管理しないといけないので、忘れやすい方は固定式のワイヤー矯正の方が向いているでしょう。
1本だけだから気にならなかったり、治療を諦める方もいると思いますが、1本だけでも整えると印象が変わります。
ご自身に合った方法を見つけて、矯正治療を始めてみませんか?
まとめ
歯並びは1本だけでも治療することはでき、歯列矯正の場合は「部分矯正」という治療方法があります。
その他にも「セラミック矯正」という気になる歯を削り、セラミックを被せて審美性を改善させる方法もありますが、当院ではセラミック矯正の治療は行っておりません。
セラミック矯正は短時間で歯並びを改善したい方、歯の形状や色味も改善したい方、矯正装置が苦手な方などには向いています。
しかし自分の歯を削るので歯列矯正に比べると治療後のリスクが高く、悪循環になる環境になってしまいます。
一方で歯列矯正は費用や治療期間によりハードルが高くなりがちですが、将来的に考えても自分の歯が一番なので、矯正治療をおすすめします。
部分矯正の適応症例であれば、全体矯正より治療を始めやすくはなるので、是非一度カウンセリングにお越しください。
気になる点や歯並びについてのご相談などありました、いつでもお気軽にお問合せください。
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