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投稿日:2024.10.16

ワイヤー矯正で歯が動く仕組みとは?どうやって歯が動くのか徹底解説!

みなさん、こんにちは。渋谷矯正歯科です☆

突然ですが歯列矯正って不思議だと思いませんか?
なぜワイヤーで歯を動かすことができるのか。
大昔こそ指で歯を押し続けて正常な位置に誘導するように伝えられていたようですが、歯科医学の医師により装置による矯正治療が始まりました。
医療の進化もあり改良はされていますが、歯列矯正の歴史は意外と長く、1700年代からあります。
その後の1900年代にはアメリカの医師により、現在のようなワイヤー装置が開発され、多くの方が歯列矯正を行っています。
現代人は当たり前のように「歯並びを治す=歯列矯正」と思っていますが、矯正装置を使用しているから動くとアバウトに思っている方も多いのではないでしょうか。

歯列矯正ではしっかりと歯が動く理由があります。
現在はワイヤー矯正マウスピース型矯正がありますが、今回はワイヤー矯正で歯が動く仕組みを詳しく説明していきます。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正のイラスト

ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付けて、ブラケットにワイヤーを通して固定します。
装置を介して歯に直接持続的な「器械的矯正力」を与え、移動させる方法です。
ワイヤーの太さや柔らかさなどを変えることで矯正力を調整し、理想的な歯並びに近づけます。
歯列矯正の歴史も一番長く、幅広い症例に対応できるので症例数は最も多いです。
矯正装置も一昔前は金属しかなかったので歯列矯正と言えば目立つイメージが付いていましたが、最近では白色のセラミックプラスチックの審美性に優れた装置もあります。
ワイヤー矯正は装置への抵抗感が強いとは思いますが、やはり歴史が長い分技術は完成しており、矯正結果も安定しているでしょう。

ワイヤー矯正で歯が動く仕組み

歯の構造

歯を動かすには「歯」ではなく、「歯根膜」に矯正力を伝えて動かしていきます。
歯はワイヤーで引っ張った方に移動していきますが、実際は歯の周りには歯槽骨という骨で覆われているのでスムーズに移動しているわけではありません。

歯根と歯槽骨の間には歯根膜という0.2㎜ほどのクッションのような膜があります。
弾力があるので噛んだ時に硬さや感触などが歯根膜に伝わるので、歯ごたえを感じ取る重要な役割を担っています。
歯根膜の働きはこれだけではなく、歯を動かす仕組みに重要な、骨を溶かす細胞(破骨細胞)骨を作る細胞(骨芽細胞)の働きがあります。

歯に矯正力を加えると、押している側の歯根膜が圧迫されて、破骨細胞によって骨が吸収されます。
反対に引っ張られた側の歯根膜は伸びるので、そこに骨芽細胞によって新しい骨が作られて元の厚みに戻ります。
歯根膜は厚みを保とうとする性質があるので、破骨細胞と骨芽細胞の骨代謝が繰り返されて歯が少しずつ動いていく仕組みです。

インプラントは歯槽骨に直接結合しているので、歯根膜は存在していません。
そのため矯正力を加えても動かないので、インプラントがある場合は部分的な矯正治療になります。
しかし動かないことを利用して、インプラントに装置を付けて固定源にすることで、歯を引き寄せることができます。
歯列矯正は歯の組織の性質を上手く利用しているので、歯根膜がないとできない治療なのです。

歯が動く距離

整列する歯のイラスト

歯列矯正は平均で2~3年と長期的な治療です。
歯の動きには個人差はありますが、1か月に0.3~0.5㎜、1年でも6㎜程度なので少しずつしか動かないのです。
歯を動かすには歯根膜による吸収と再生を繰り返す骨代謝が必要になってきます。
この骨代謝のサイクルが1か月であるため、長い時間かかってしまいます。
早く動かしたい気持ちは皆さんありますが、もちろん矯正力を強めてもスピードが上がるわけではありません。
強い力をかけると歯や歯周組織にかかる負担が大きく、ダメージを与える原因になります。
歯根が吸収されて短くなってしまうことや、歯茎が下がるリスクがあるので、適切な矯正力が重要です。

適切な矯正力

表側矯正の矯正装置の模型

歯を動かす力は一体どのくらい必要なのでしょうか。
上記で説明したように強すぎるとリスクが高いので、弱い力を継続的にかけ続けます。
しかし弱すぎても動きにくく、歯や歯の移動させる方法によって最適な矯正力の目安があります。
前歯の歯根は1本ですが、奥歯は2~4本あります。
そのため奥歯の方が歯根表面積が大きいので、最適な矯正力も大きくなります。

①水平移動

歯をそのまま横に移動させる動きを水平移動(歯体移動)と言います。
歯並びは平行に揃えると綺麗になるので、最終的には水平移動を行います。
水平移動には歯冠に正確な矯正力をかけるので、100~150gの矯正力が必要になります。

②傾斜移動

歯根を支点として前後・左右に倒れている歯冠を起こすように動かす方法です。
水平移動と傾斜移動を組み合わせる症例も多く、必要な矯正力は50~75gになります。

③回転(捻転)

捻じれている歯を回転させて、正常な噛み合わせに動かします。
歯軸を中心に回転させるには、50~75gの矯正力で動かしていきます。

④挺出

歯の軸に沿って歯冠方向に引き上げる方法です。
歯の高さが低い歯や埋まっている歯などの場合に50~75gの矯正力で、歯根を引っ張り上げます。

⑤圧下

挺出とは反対に、歯を歯根方向に引っ込める方法です。
他の方法とは異なり、歯の動かし方は難しいとされています。
技術が求められ、上手に沈みこませるには15~25gの弱い矯正力で動かしていきます。

これらの矯正力は目安にはなりますが、数グラムの力で結果が左右されます。
小さく持続的に力をかけることで歯を理想的に動かしていきます。

ワイヤー矯正で歯が動きやすい人の特徴

自身の歯を指さしてOKマークをする女性

歯列矯正では歯が動きやすい人と、動きにくい特徴の人がいます。
歯の動くスピードは治療期間に関わるので、動きやすい方がいいですよね。
どのようなことが歯の動きに関係があるのか、動きやすい人の特徴をまとめました。

①成長段階のお子様

上下顎の差と個人差はありますが、大体18歳ごろまで顎は成長します。
年齢が若いほど、成長中であるほど骨や組織は柔らかいため、歯は動きやすいです。

②新陳代謝が良い

新陳代謝が良いと骨代謝も早くなるので、歯の動きが早くなる傾向があります。
年齢が若いことや、バランスの摂れた食事、質の良い睡眠、適度な運動など、健康的な生活習慣を行うと代謝が上がります。
また、湯船に浸かり、しっかり水分を摂取することも重要です。

③歯が並ぶスペースがある

歯が並ぶスペースがないと歯並びが悪くなります。
そのため、歯が入るスペースがないと矯正治療でも歯が綺麗に揃わなかったり、歯の動きが遅くなります。
もともと顎が大きい方や、スペースを確保するために抜歯を行うと、歯が動きやすいです。

④悪習癖がない

歯並びが悪くなる原因に、日常的に頬杖や舌で歯を押す舌癖食いしばり歯ぎしりがあると歯は動きにくいです。
矯正力以外の力が加わると、歯が計画通りにいかず治療期間が延びることも考えられます。
また、悪習癖が改善されていないと矯正治療が終わってから歯並びが元にもどってしまう「後戻り」が生じやすくなります。
無意識にしている行動だと思うので、まずご自身が悪習癖を行っていないか第三者に確認してもらい、意識して改善することを心がけましょう。

まとめ

要点のまとめのイメージ画像

今回のまとめ

ワイヤー矯正ではこのようにして歯を動かしていきます。
矯正治療を受けるにあって、歯が動く仕組みを理解していると矯正期間中のモチベーションも変わってくるのではないでしょうか。
矯正治療や歯並びについて気になることがありましたら、お気軽にお問合せ下さい。
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通院の帰りにヒカリエに立ち寄ってお買い物するのも素敵かもしれませんね(´-`).。oO

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